清田区有明、大西智樹さん(豊平地区組合員)のハウスでは、イチゴの収穫が始まっていた。まだ実り始めというが、鈴なりに実るイチゴはつやつやと輝き、見ているだけで幸せな気持ちになる。収穫する様子を見ていて驚いたのは、大西さんが採り時のイチゴを一瞬で見極め収穫するその判断力とスピード。
「全体に色が付いて、真っ赤になるちょっと手前の色が採り時。手の温度でもイチゴが溶けてしまうので、なるべく触らないように素早く収穫するのがコツかな」
この日に収穫していたのは4月中旬から12月下旬まで収穫ができる四季なりのエランという品種。柔らかくて、味が濃く酸味も感じられるのが特徴だ。収穫したイチゴは、主に大西さんが営む“農家の茶屋自然満喫倶楽部”のスイーツに使用する。エランは、一番のおすすめ「いちごパフェ」にもふんだんに使われている。「甘いアイスと合わせるなら少し酸味のあるエランは相性抜群。農家だから作れる素朴なスイーツを沢山の人に喜んでもらえたら嬉しいですね」
大西さんのハウスでは、より農業と自然を感じてもらえる場所を提供したいと、今年からイチゴの摘み取り体験も行なう予定とのこと。行楽シーズンを迎え、多くの人が農に触れる機会が増えそうだ。
「自分の作ったイチゴを多くの方に食べてもらうのはもちろん、せっかく札幌で農業をしているので、市民の方にも圃場に訪れて農業を体験してもらいたいと思っています」と語る大西さんの笑顔も、つやつやと輝いていた。