例年より雪解けが早く、桜の開花の便りがとどいた札幌。東区丘珠町にある三澤哲也さん(北札幌地区組合員)の作業場を訪れると、三澤さんご家族が小松菜の出荷作業を行っていた。今年初めて収穫した小松菜を一束ずつ丁寧に根を切り、根元を水で洗う細かい作業。驚くのはその大きさが見事な程すべて均一なことだ。「この袋に入った小松菜を手に取ってもらった時に『綺麗だな』と思って欲しくて。」
施肥や水やりで成長が大きく変わると話す三澤さん。水を撒く配管の微調整を行う姿からもこだわりを感じる。
元々は玉ねぎの生産者だったが、父親の代から小松菜の生産を始め、今は8棟のハウスで12月初めまで継続的に出荷している。春先と夏場で品種も違い、この時期は「河北」という極早生種の出荷がメイン。「夏場は種をまいてから30 日位で収穫だけど春先は2ヶ月位かかってしまう。だけどその分時間をかけて育つからなのか今時期の小松菜が一番美味しく感じますね。」
今の目標は6月から出荷する「赤小松菜」を多くの人に知ってもらう事。普通の小松菜と違い葉は赤紫色で、えぐみが少ないのが特徴。「赤小松菜をもっと世に広めて、たくさんの方に食べてほしいですね。」
熱を込めて話す姿を見て、さっぽろ小松菜同様に赤小松菜が世の中に広まっていくこともそう遠くないと感じた。